mal d'amour (マル ダムール) 2      ++ adoration ++






「サンジは・・・私が今夜、不寝番って事知ってたのかなぁ・・」


――――深夜3時。
G・M号の見張台の上で、白い息を吐きながら、は呟いた。



『 今夜、俺に全てを捧げてくれる事 』



確かに、サンジはそう言った。聞き間違いだったのかな、と少し考える。
グラグラと頭が揺れた気がして、真っ紅な顔で夜空を見上げた。


「それに・・・雪が降ってるんだけど・・・。ま、まさか・・此処で!風邪ひくとか、そんな心配は無し?!」


羞恥を通り越して、怒りまで湧いてくる。毛布を被って、勢いよく頭を振った。


?」


「うわああぁぁ!!」


サンジの声に驚き、見張り台の壁に激しく頭をぶつける。サンジは、慌てて見張り台へ飛び降りた。


「な、何やってんだよ、!スゲー音したぜ?」

「ッ・・ぃたああぁぁい・・」


大丈夫か?と真剣な顔で心配し、の背中を支えるサンジ。


「もう少し、大切に扱ってくれ。・・は、俺の宝物なんだからよ。
 ほら。毛布、もう一枚持って来た。風邪ひくといけねェ」


苦笑したサンジの顔には、まだ心配の感情が浮かんでいる。は、先刻の浅はかさを恥じた。
は頭を押さえていた手を離し、サンジの背中に滑らせた。目を閉じて、胸板に顔を寄せる。


サンジの動きが止まった。


、どうした?」

「くっつきたいの・・・」

「じゃあ、こっちにおいで」


サンジは、膝を立てて腰を降ろし、に微笑んだ。は理解出来ずに、サンジの前に正座した。


「そうじゃねェよ。後ろ向いてみ?」


笑ったサンジは、片手でを引き寄せ、自分の両足の間に座らせた。


「こっちの方が、くっつけるダロ?」


後ろからサンジの両腕に包み込まれ、は照れながら頷いた。
一緒に羽織った毛布は、二人だけの別世界を作ってくれる。は膝を抱えてサンジに体を預けた。



背中に当たるサンジの胸が、肩に乗るサンジの顎が、回された両腕が、全てを安心させる。
――――それに、耳元で囁く甘い声も。


サンジと体を共有している感覚に、の体は熱を帯びていく。


「ねェ、サンジ・・」

「ん?」


暗い見張り台が、ジッポの火に一瞬照らされた。に掛らない様に、タバコの煙が流れる。


「今夜・・全てを捧げろって・・・どういう事?」


自分でも驚く程に、の心臓が速く脈打つ。


「・・・そのままの意味ですよ?プリンセス」


少しだけ意地悪に響いたサンジの声に、は顔を上気させた。


「あぁ、忘れてたんだよ、が不寝番って事。
 まさか、雪がチラツクこんなトコで抱こうなんて思ってねェから、安心しろ」


サンジは苦笑して、の頬にキスをした。

安堵する自分の陰に、気落ちした自分を見つけ、は複雑な思いを巡らせる。


「・・・それとも、俺の聞いた事の無ェ、可愛い声を聞かせてくれる?仔猫ちゃん」


サンジの囁く声は、体の芯をギュッ、と締め上げた。


「・・・そうじゃないッ・・・けど・・」


自分は、モノ欲しそうな顔をしていたのかと、は紅い顔を伏せた。


「・・・少し、残念って思ってしまった、私も居た・・」


の伏せた顔はサンジの手に触れ、優しい温度を伝える。切ない溜息がの唇から零れた。


サンジは、深く肺に煙を吸い込んで、永く吐き出した。タバコが潰され、細い煙が上った。

「・・俺にも、理性の限界ってモンはあんだぜ?」

「あ、ごめん・・」

優しくを包むサンジの腕に、力が篭った。

の下腹部辺りにうごめ、甘い痺れが強くなってゆく。


「・・のイッた顔が見てェ・・」


サンジの呟きは、の全身を、出来たての飴みたく溶かした。

体を包んでいた、サンジの片手が解かれ、の上着の中に易々と進入した。
下着の中に滑り込んだ繊細な指は、まるで見えているかの如く、確実にの乳首を捕獲する。


「・・ぁッ・・」


くりくりと優しく先端を指で転がされ、は反り返って、サンジの胸板に体を押し付ける。
天を仰いだの首筋に、サンジの唇がゆっくりと這った。

手持ち無沙汰なの手は、サンジのズボンを握り締めた。
いつの間にか、両方の乳房はサンジに弄ばれ、膨らみを増してゆく。


「・・ん・・・ぁ・・はぁ・・ぁ」

「あんまり声を上げると、アイツラが起きちまうぜ?」

「だって・・気持ち・・いい・・の」

途絶え途絶えには告げて、サンジを潤んだ瞳で見つめた。サンジの喉仏が上下に動く。


「じゃあ、可愛い唇をふさぎましょう、姫」


サンジに深く唇を奪われ、は意識が飛びそうになる。
艶かしく動き回るサンジの舌は、の舌に絡まって、息も吐かせない。

その間もサンジの指は、乳房や乳首に刺激を与え続ける。


「ッ・・はぁ・・苦しいよ・・」

息も絶え絶えに、がサンジに訴える。

「止める?」

眉間に細く線を入れたの顔を見つめて、サンジは首を傾げて尋ねる。
意地悪な囁きは、の愛液を増加させた。


「・・止めないで、サンジ・・」


の小声に、御意、と囁いたサンジの手は、乳房から素早く降りた。


「・・あッ!・・」


突然襲った甘い快楽に、の唇から喘ぎが漏れる。


「プリンセス、お静かに・・」


サンジの中指は小さなクリトリスに当てられ、ヒダを優しくめくりながら刺激を与える。
の膝は小刻みに震え、恍惚とした表情で瞳を閉じた。


腰に熱い温度を感じて、は回らない頭で、その原因を追求する。
酷く熱を帯びた其れは、サンジのペニスである事を理解し、ジュン・・と愛液が滴った。


サンジの指がいじるクリトリスは、充血して微かな水音を奏でる。


「力、抜いてごらん」

低いサンジの声が、の耳に届く。もはや、体をコントロールするのは困難だったが、一応努めてみる。


ツプ・・とサンジの中指が、の中に潜入した。


「あ・・・・くぅッ・・・・ぁ・・う・・」


ゆっくりとの中で、サンジの指が踊る。くちゅ・・くちゅり・・との耳にまで聞こえた。
それだけで、絶頂に達してしまいそうになる


「まだ、イクなよ、・・」


囁きと同時に、サンジのもう片方の手がクリトリスを摘んだ。


「あ、ぁ・・・あああッ!・・んッ・・・はぁッ!・・」


ヴァギナとクリトリスを同時にいじられ、の思考能力は完全に停止した。
の口元から一筋の唾液が流れた。其れを目に留めたサンジは、愛しそうに啜った。


、もっと、乱れろ。俺の腕の中で、全部さらけ出しちまえ」

「ぁ、ぁ、あ・・・はぁああ!」


の腰がいやらしく動き始めた。サンジはの艶かしい姿に、息遣いを荒くする。


「・・スッゲー綺麗だぜ・・


呟いたサンジは、の唇を貪りながら指の速度を速めた。


「・・ん・・あ、あ、・・ハァ・・ハァ・ぃ、ぃ・・イッちゃうぅ!あああッッ!!」

「愛してるぜ、・・」


全身を硬直させた後、1つ息を吸っては体の力を失った。
ダラリ、と腕を床に落として瞳を閉じる。サンジは濡れた指を離し、優しく微笑んでキスした。


股間の甘い刺激に、目を見開くサンジ。
ズボンの上から、サンジのペニスにの手が当てられていた。


「・・・?」

「サンジ、我慢しちゃイヤだよ・・。私だけ、気持ちいいの、イヤだよ」


は脱力したまま、掠れた声で呟いた。サンジは、胸に込み上げる愛しさに震えた。


「参ったな。俺ァ、こんなに幸せでいいのか?」


サンジは苦笑しながら、を抱き締めた。ゆっくりとを立ち上がらせるサンジ。


、寒くねェ?」

寒いどころか、体が火照って仕方ないは、微笑んで頭を振った。
サンジは頷くと、の両手を導いて見張台の縁を掴ませた。

の上気した頬に、小雪が当たる。冷たさが気持ち良くて、瞳を閉じた。
サンジは、を後ろから抱き締めて頬を寄せる。


「・・きゃっ・・」


スカートがサンジの手にたくし上げられ、は小さく叫んだ。

サンジは床に膝をつき、微笑んでを見上げた。

スルスルと、の下着が簡単に落とされた。は、縁を握る両手に力を込めた。

の背後から、少し荒くなった息遣いが聞こえる。


「もっと、腰を突き出してくれますか?仔猫ちゃん」

「はぁ・・・あッ・・・」


は、自分の獣の様な体勢に、くらくらと眩暈を覚える。
サンジの温かい舌が、愛液が滴るヴァギナを舐め上げる。サンジの吐息を感じ、愛液を垂らす

冷たい夜風に、絡み合う吐息が浚われる。


サンジの舌は、舐めるだけでなく、ヴァギナの奥に侵入した。


「・・んぁッ・・・あッ・・サンジィ・・ああッ!」


淫らな音を立てる愛液は、サンジの口中に流れてゆく。


「サンジ・・私、もう・・・我慢できない!・・・滅茶苦茶に・・シテ・・・」

サンジは濡れた口元を拭いながら立ち上がる。


「俺を何処まで惚れさせれば、気が済むんだい?・・」


ジッパーのジリジリと降りる音が聞こえた。の細い腰が、サンジの両手に捕まった。

薄く湯気を上げて、サンジのペニスがそそり立つ。

獣の様に腰を上げているの背中を、サンジは優しく抱き締めた。
左手で、服上から乳房を揉みしだき、右手は弾むペニスをのヴァギナに当てた。


「熱い・・・サンジの・・すごく・・」

「それだけ、を愛してる証拠さ」

微笑んだサンジはドロドロになったヴァギナに、ヌルリ、とペニスを挿入させた。


「・・きゃッ・・」


ギュゥ・・ッとの中が締まり、サンジの顔から汗が流れた。


、力・・・抜け・・・狭すぎる・・ぜ・・」

は浅く呼吸をして、何とか体の力を抜く。グッとサンジの腰が動いて、を貫いた。
サンジのリズムに合わせ、の乳房が揺れる。


「はぁ・・んッ!・・あッ・あッ・・ハァッ・・ハァッ・・ああッ!」

の中、狭いが・・濡れちまって、グチャグチャだぜ?」

「そんな・・あ・・事・・言わない・・で・・あッ」


サンジの言葉に、頭を振る。サンジのペニスが益々膨張して、内臓まで揺さぶられる。

ジョリーロジャーのはためく音が聞こえた。羞恥心が煽られる。

の腰から移動したサンジの右手は、充血したクリトリスをグリグリと捏ねまわした。

「あああッ!」

・・・」

サンジの腰は、大きく円を描く様に回され、角度の変わった快感には仰け反って応える。


「ダメェ!・・あ、ぁ、・・はぁ・・ん・・サンジ・・イッちゃいそ・・あッ」


の喘ぐ声に反応して、サンジの腰の動きが速くなる。
其の振動は、の視界をグラグラと揺らす。海原も、船首の羊も、G・M号自体も、何重にも見えた。


「あ、あ、ぁ、・・・・はぁぁあ・・ん・・・サンジ!」

「俺も・・イッちまい・・そうだ・・

「「 ・・・!! 」」



大きな、白い花火を、二人で一緒に見た気がした。

の体内に、サンジの熱い体液が流れ込む。は其れだけで、また、絶頂を迎えた。

二人で、もつれながら、床に座り込む。



どちらからでもなくキスをして、汗だくの顔を見合わせ笑った。


、離してやらねェから・・覚悟しろよ」


手を繋ぎ、ハラハラと舞う小雪を二人で見上げて、もう一度キスを交わした。





The end









 シャオ 「あれ〜、おっかしいなぁ。未遂で終わる予定が・・・はて?」

 サンジ 「俺はこんなに早漏じゃねェ!!」

 シャオ 「あらv どきッ。いいんだよっ!シャオは、ふにゃちんサンジスキーなんだっ!!!!」

 サンジ 「オイ、クソネコ!失礼な事いうなっ!!」

 シャオ 「だって、貰ったんだもぉーん。ふにゃちんサンジ美麗画。その内、アップしまっす。
      ティオさぁん、こんなモノで宜しげでしょーかー。足らなかったら、許してですー!
      ちなみに、副題 adoration (アドラシオン)は崇拝、熱愛の意。安易です。ごーん」

 サンジ 「ティオちゃん、またリクエスト待ってるからね!!」



「バニラの砂糖漬け」シャオ様宅、4444キリリク頂き物です。
シャオちゃんとの、出逢いの作品でして、もうこの「エロっぷり」何とも言えません。
マジで、この「ホストシャオサンジ」伝授して頂きたいものです。
エロって、スゴイ難しいんですが、楽しんで書いてる様子が伺えて、
クククッ激ラブですわ。

シャオちゃん、ありがとうございましたv




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